インタビュー

LPSの「健康効果」とは
臨床現場からLPS研究を牽引するドクターに聞く(後編)

心臓外科医として、西洋医学の最先端医学を専門としながら、日々の診療の中で西洋医学の限界、統合医療の必要性を感じ、人間を全体で診るという伝統医療や東洋医療的考えを取り入れ、統合医療を10年以上に亘り実践する森嶌淳友先生。
院長を務める表参道ウェルネス統合医療クリニックにおいても、ほとんどの患者様の治療にLPSを使用するという。

LPSに関する論文も多数発表され、臨床現場からLPS研究を牽引する森嶌先生に、前後編にわたってお話を伺いました。
後編は、LPSの健康面に関する効果、今後の期待について伺います。

LPSで免疫力を上げることはもちろん 炎症を抑える作用により、がんだけでなく発達障害にも効果

Q. 先生はご研究で、がんや発達障害におけるLPSの有効性を研究されていらっしゃいますが、その点についてLPSの効果をどのようにお考えか教えていただけますか?


A.やはり、LPSを使うことで免疫力が上がることに加え、身体の中の炎症を抑える抗炎症作用という面での効果が大きいと思います。
がんに関しても、免疫力を上げるという点はもちろん、慢性的な炎症というのがずっとあるので、そういった症状への対処という点でも、LPSというのは非常に効果的なのではないかと思います。
発達障害も基本的には脳の中の炎症が強いので、その辺りを抑えられるというのは、非常に大きいと思います。

認知症をはじめ身体の炎症によっておこりうる様々な疾病に効果が期待できる

Q.LPSは認知症への効果も注目されていますが、やはりメカニズムとしては、認知症も発達障害も同じく、炎症を抑える作用によって効果が期待されているのでしょうか。


A.そうですね、炎症によって脳の細胞の成長を阻害したりするので、細胞が壊れていくのを早めたりするので、認知症も発達障害も同じように脳の炎症を抑えることで効果ができると思います。
また、LPSが作用する免疫細胞であるマクロファージ自体は全身に存在するので、一つの病気というわけではなくいろいろな病気の予防や改善のベースとして役立つと思います。

メタボ対策、生活習慣病予防といった予防医療において欠かせない

Q.さらにこれから期待しているLPSの健康効果は、どんなことがありますでしょうか。


A.最近マウスの実験でも、肥満というかダイエット的なところで、LPSがいい働きをすることが明らかになっているので、そういう面でいえば、メタボ対策にも使えるのかなと思います。
また、生活習慣病という段階、病気になる前の段階で、LPSを活用することで、予防医療的なアプローチが期待できると考えています。

また、クリニックでの治療においても、基本的に解毒できていない状態の人が多いため、排出する臓器の働きを上げる必要があります。
そこで1か月間解毒させていくんですけど、その際はLPSを使っていきますし、腸の粘膜をきれいにするという点ではLPS絶対欠かせないので、ベースとして日々使用しています。
今後も、LPSの予防医療的な活用について、広めていく役目を果たしていきたいです。

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